2018年は仮想通貨にとって波乱の年だったに違いない。18年初めには2万ドル近くまで上昇していたビットコイン価格は急落。足元では4000ドル近傍で低調な推移を続けており、低迷した市況環境のまま年末を迎えることになりそうだ。
そんな中、英大手コンサルティング企業PricewaterhouseCoopers(PwC)が19年の仮想通貨相場見通しを発表した。仮想通貨は既に終わっていると主張するアナリストもいる一方で、19年には回復するという。CCNが報じた。
同社で仮想通貨コンサルタントを務めるアンリ・アースレニアン氏は「18年は仮想通貨業界に多くの大企業が参入してきた。19年には、パートナー協定の締結や仮想通貨企業への投資などを通じ、さまざまな形で参入者が増えていくだろう」と予想。現在の弱気相場については調整が入るだろうとし、19年に対する見方は概して楽観的だという。
また「世界規模で大きな変革が起きている。例えば、18年は世界中で仮想通貨に関する規制整備が進んだ。だが19年はさらにこの動きが加速するだろう。機関投資家などにとってはいい流れだ」と主張した。
同氏のこの発言は、香港に拠点を置く世界最大級の仮想通貨交換業者Binanceのジャオ・チャンポンCEO(最高経営責任者)の発言を受けたものとみられる。
チャンポンCEOは「18年は仮想通貨価格の観点から見れば厳しい年だった。不発に終わったプロジェクトも多く、調整の年だったと言えそうだ。だが、テクノロジーは健在だ。19年は華々しくスタートしたい。仮想通貨業界の人は明るい未来がやって来るとまだ自信を持っていると思う。だから心配ない」と、Bloombergの取材に対し強気な見方を示していた。
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