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» 2019年01月31日 07時00分 公開

世界を読み解くニュース・サロン:ファーウェイの“強気”はいつまで続くか 米国が繰り出す「次の一手」 (1/5)

中国・ファーウェイCFOの逮捕、起訴が注目される中、同社製品を巡る米中の攻防はさらに激しくなっている。排除の動きが広がる一方、ファーウェイ側は強気の姿勢を崩さない。熾烈なせめぎ合いは今後、どうなっていくのか。

[山田敏弘,ITmedia]

 2018年12月1日、カナダ司法省は米当局の要請を受けて、中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」の孟晩舟CFO(最高財務責任者)を逮捕した。

 ファーウェイの創業者である任正非CEO(最高経営責任者)の実娘でもある孟氏は、12月11日に、1000万カナダドル(約8億5000万円)の保釈金を支払って釈放された。そして現在もバンクーバーにある邸宅で、足首にGPSブレスレット(GPSで行動を監視する装置)を付けられた状態で監視されている。

 焦点は、米国にいつ孟氏の身柄が引き渡されるかだが、最近、米当局が動いた。1月22日に米司法省は、1月30日までに身柄の引き渡しを要請するとの声明を発表、30日になって正式に引き渡しを要請したのだ。

 その直前の1月28日には、米司法省はファーウェイと孟氏を起訴。その発表の場には、マシュー・ウィテカー司法長官代理、キルステン・ニールセン国土安全保障長官、ウィルバー・ロス商務長官、クリストファー・レイFBI(連邦捜査局)長官などそうそうたる面々が並び、米国の「ファーウェイ排除」に向けた本気度が伝わる発表だった。

 昨年の大騒動から少し落ち着いたかに見えるファーウェイの問題だが、また次のステージに動き始めた感がある。これからカナダにいる孟氏の処遇も大きく注目されることになるし、また水面下では、米国をはじめ各国の動きはより活発になっており、現在はまだ「嵐の前の静けさ」だとの見方もある。今後はさらなる騒動が起きる可能性があるのだ。

photo ファーウェイを巡る騒動は次のステージへと動き始めた(写真提供:ゲッティイメージズ)

 ひとまず今注目されているのは孟氏の今後である。

 現状では、カナダ当局はこれから30日以内に、彼女の身柄を引き渡すかどうかを決定することになる。米国とカナダの決まりでは、両国のどちらでも犯罪となる事案として十分な嫌疑があれば、彼女の身柄が引き渡されることになる。身柄引き渡しの決定が下されれば、18年8月22日にニューヨーク州の裁判所から発行されていた逮捕令状に基づいて、彼女は米国に送られ、逮捕されることになる。そして裁判で、これまで出てこなかった話も出てくるだろう。そうなれば、またファーウェイがニュースをにぎわせるはずだ。

 それに加えて、これまで以上の騒ぎになりそうなのが、米国と中国の攻防である。

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