“片づけ”でアメリカンドリームをつかんだ「こんまり」と、ピコ太郎の共通点世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)

» 2019年01月24日 07時00分 公開
[山田敏弘ITmedia]

 2010年にサンマーク出版から発売された『人生がときめく片づけの魔法』という本がベストセラーになり、日本で最も有名な「片づけコンサルタント」となった女性、近藤麻理恵氏。

 いま彼女が、米国で最も有名な日本人女性の1人になっているのをご存じだろうか。

 日本ではシリーズ累計発行部数199万部以上と言われる売り上げを記録し、14年に英語版を発売した。英語版も瞬く間に米国で大ベストセラーとなり、現時点で米ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに148週も掲載されている。これまでに世界40カ国で850万部以上が売れているという。

 そんな近藤氏が今年になってさらに話題になっている。仕事柄、海外のテレビや新聞などを幅広く見たり読んだりしているが、最近頻繁に近藤氏のことを目にするようになった。その理由は、彼女が動画配信サービス「Netflix」で1月1日から「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」という冠番組を開始したからだ。同番組は世界190カ国で視聴が可能で、今後は今以上に世界にその名を轟かすことになる。

photo 近藤麻理恵氏が動画配信サービスのNetflixで「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」を開始(出典:Netflix
Netflixで配信されている「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」の予告編

 この盛り上がりっぷりについて記事を読んでいると、少し前に米国を中心に世界で大きな話題になった「ピコ太郎」をほうふつとさせる。残念ながら今ではほとんど話題にならなくなったピコ太郎だが、16年には音楽雑誌ビルボードの全米ヒットチャートで77位にランクイン。しかも、「ビルボードHot100にランクインした最も短い曲」として、ギネス世界記録に認定される快挙を達成している。その時点での再生数は約4億5000万回を超えていた。

 このように日本人が世界で一気に名を売る現象を見ると、実は両者にはある共通点があることに気が付く。いま米国でどれくらいの数の日本人がエンタメや文化の世界で一旗揚げようとしているのか想像もつかないが、米国で日本人が上り詰めるためには、この2人の通った道が参考になるかもしれない。

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