RIZAPの4〜12月期、最終赤字81億円も再建に手応え 松本晃氏「役目半分終えた」瀬戸社長「来期は必ず黒字化」(1/2 ページ)

» 2019年02月14日 18時59分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]

 RIZAPグループが2月14日に発表した2018年4〜12月期の連結決算は、売上高が前年同期比73.9%増の1724億400万円、営業損益が57億9900万円の赤字(前年同期は80億8200万円の黒字)、純損益が81億2600万円の赤字(前年同期は52億100万円の黒字)だった。

 主力のボディーメーク事業は堅調に推移したが、1月に売却した日用品販売会社ジャパンゲートウェイ(同期は25.1億円の営業赤字)、CD・DVD・書籍販売店を展開するワンダーコーポレーション(30.1億円の営業赤字)などの不調が足を引っ張った。

photo RIZAPグループの瀬戸健社長(左)、松本晃取締役(右)

瀬戸社長「来期は必ず黒字化」

 ただ瀬戸健社長は「来期(20年3月期)以降も(業績不振を)引きずるわけにはいかない。今期は損失をいとわず、逃げずに向き合い、売却損や撤退事業の分まで踏み込んで損失を確定させる」と語り、「来期は必ず黒字化を実現する」と強気の姿勢を見せた。

 強気の見立ての裏側には一部傘下企業の業績回復があり、衣料小売りのジーンズメイトが18年4〜12月期に33億3000万円の営業黒字、2億6300万円の最終黒字を計上するなど好調。同社の営業黒字化は4期ぶり、最終黒字化は11期ぶりで、プライベートブランド商品の売れ行きや東京・渋谷にオープンした新型店舗の集客が堅調だったことが業績をけん引したという。

 同社のほか、雑貨店運営のHAPiNSや女性下着販売のMRKホールディングスなどの業績も改善。不調だったワンダーコーポレーションは、CD・DVD・書籍販売店を改装し、ボディーメーク事業のトレーニングジム、「RIZAPゴルフ」のスクール、ジーンズメイトやHAPiNSの店舗に転換することで集客力のテコ入れを図っている。

photo グループ会社の業績を説明する瀬戸社長

 18年11月からは新規M&A(企業の買収・合併)を停止しているほか、不調の子会社の整理・撤退も進行中。ジャパンゲートウェイだけでなく、18年末にはフィットネス店運営などを展開するSDエンターテイメントの事業のうち、RIZAPとのシナジーが見込めないボウリング・映画などの事業を他社に売却している。

 瀬戸社長は「好調だった子会社でも事業の選択と集中を行い、企業コンセプトを明確にする。今後は黒字会社を中心にしっかりと結果と出していきたい」とコメント。不調の子会社については「(経営状態が)整う前に買収を重ねてしまったことは反省している。再生させたのちに(挽回の)チャンスを頂きたい」「赤字が大きな会社は速やかに改善していく」と語った。

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