史上最長の大型連休といわれた10連休の真っ只中の5月1日、令和の時代が始まった。
メディアでは令和時代の日本にどんな変革が起きるのかを予想するものも少なくなかった。人口はどんどん減って超高齢社会になり、5G(第5世代移動通信)が始まることでIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)が生活を一変させ、さらにはAIの能力が人類を超えるなんていう意見もあった。
そんななかで特に印象深かったのは「災害」に関するものだった。令和に変わる数日前、筆者は大阪の朝日放送が制作する情報番組「正義のミカタ」という番組に出演したのだが、そこで共演した著名な火山学者である京都大学の鎌田浩毅教授が非常に恐ろしくも興味深い話をしていた。鎌田教授によれば、令和の時代には「首都直下型地震」「富士山大噴火」「南海トラフ地震」といった災害が起きる可能性が高いという。令和時代には、真剣に災害に直面する心づもりをしておいた方がいいということだろう。
この話を聞きながら思ったのは、自然災害大国の日本では地震や噴火の被害もさることながら、洪水などの水害も頻発しているということだ。地震と合わせて、令和の日本を襲う可能性が濃厚な自然災害は、大雨によって起きる洪水や土砂崩れなどが考えられる。近年だけを見ても、2017年には九州北部豪雨が発生し、死者・行方不明者は39人に上り、18年には西日本豪雨で220人以上が犠牲になっている。令和の時代にも水害への警戒は必要だ。
ただその一方で、5GやAIなどテクノロジーのさらなる進化が予想される令和の時代には、ひょっとすると大雨による災害で犠牲になる人が大幅に減る可能性がある。というのも、米マサチューセッツ州に拠点を置く「クライマセル(ClimaCell)」という企業が、天気予報の概念を変える可能性があるテクノロジーを開発しており、注目されているのだ。
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