なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
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» 2019年05月14日 05時00分 公開

長浜淳之介のトレンドアンテナ:大阪が誇る「スーパー玉出」 毎日「1円セール」をしてももうけが出る仕組みに迫る (1/5)

大阪市内最強のローカル食品スーパーといえる「スーパー玉出」。インパクトの強い看板やパチンコ店のような内装が特徴だ。名物の「1円セール」でもしっかりもうけるビジネスモデルに迫る。

[長浜淳之介,ITmedia]

 大阪では抜群の知名度を誇る「スーパー玉出」。

 大阪市南部を中心に45店(うち市内29店)を展開している。大阪府以外では、隣接する兵庫県尼崎市に1店があるのみで、大阪市内最強のローカル食品スーパーといえるだろう。年商は450億円で、1店舗当たり10億円の売り上げを誇る計算だ(2019年4月時点)。

 派手な黄色の地に赤で屋号が書かれた看板や、ネオンサインを散りばめた内装は、パチンコ店かと目を疑うほど。24時間営業で、1円の目玉商品を売る驚異の激安商法は、「日本一の安売王」の看板に恥じない。店名の“玉出”からしてパチンコ店を連想してしまうが、これは西成区の地名に由来する。スーパー玉出は1978年に当地で創業している。

 総菜や弁当はその安さに定評があるが、特に寿司は最近では中国人をはじめとする訪日外国人観光客にも人気が高まっているという。また、安くて鮮度が高い魚介類を売っているので、近隣の飲食店がスーパー玉出を卸売市場の代わりに使っている。

 今回は大阪の庶民派スーパーであるスーパー玉出のユニークなビジネスモデルを紹介したい。

photo スーパー玉出は個性的な戦略で成長

反社会的勢力との関係ない組織づくりを遂行

 スーパー玉出は、18年7月に菓子、自然食品など多彩な事業を展開するアイセ・リアリティ(東京都台東区)が出資するフライフィッシュ(大阪市西成区)が約46億円で買収して事業を承継。営業権が譲渡されている。

 創業者の前田託次氏が、暴力団関係者に飛田新地の売春用不動産物件を貸して、賃料を受け取ったとの組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の収受)容疑で大阪府警に逮捕されたが、アイセ・リアリティは当該物件にかかわっておらず、反社会的勢力とのつながりはない。

 フライフィッシュは、今回の事案に鑑みて、改めて現状の取引先及びその関連先を精査し、今後も引き続き反社会的勢力と無関係な組織づくりと事業展開を遂行すると表明している。

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