セブンティーンアイスが大躍進 34年で激変した自販機の“設置戦略”知られざる進化の歴史(4/6 ページ)

» 2019年05月24日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

主戦場が変化

 最近、設置台数が伸びているのが高校、専門学校、大学だ。少子化に伴い、学生の獲得競争が激しくなりつつある。顧客満足ならぬ、“学生満足”を高めるために17アイスの自販機が導入されているという。特に、売店の営業時間が限られていたり、コンビニが付近になかったりする場合、いつでも利用できる自販機は学生に重宝される。

 もう1つ有望な設置場所になっているのが駅だ。特に、ホーム上にある自販機は高い売り上げを誇る。始発や乗り換えの電車を待っている間に、ついつい購入するお客が多いという。改札内の売店は売場面積が小さいので、アイスを扱う余裕がない。その隙間を17アイスの自販機が埋めている。

 観光地への設置も進んでいる。訪日外国人観光客が物珍しさから、自販機を撮影し、SNSに投稿している。17アイスが最も売れる場所は東京の「アクアパーク品川」という水族館だが、2位と3位はそれぞれ姫路城と大阪城だ。また、関西地方で最も売り上げの高い自販機は関西国際空港駅内にある。

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