(4): 生活モラル系(住民)
いわゆる風紀委員タイプと迷惑住民タイプの2種類がいる。
前者は、騒音、ペット、駐輪、駐車などに関連するさまざまな規約(細則)を守ろうとするあまり、違反者に対して“過剰”な制裁を加えようとする。例えば、小さな子どもを乗せるタイプの自転車が、指定の駐輪場にうまく収まらなかったとする。母親は仕方なく駐輪場以外の場所に自転車を置いたところ、「規約違反だ!」といって、激しく叱責(しっせき)するといったケースが考えられる。こういった場合、他の住民に大きな迷惑をかけていなければ、のちのち規約を改正するといった“穏便”な対応が考えられるが、とにかくルールを守らせることを優先する。マンション内の規則やルールを守らせるために、口うるさく注意する人は時には必要となるが、あまりにも度を超えているとモンスターとなってしまう。
後者は、規約に明らかに違反する行為を繰り返し、理事長が勧告などを行っても、全く気にしないどころか逆切れする。
こういったモンスターが跋扈(ばっこ)すると、住民・理事会・管理会社がそのモンスターの顔色をうかがいながら物事を進めなければいけなくなる。
(5): 理事会クレーム・裁判系(住民)
理事会の運営方法に異議を唱え、話し合いによって解決するのではなく、裁判に訴えるタイプのモンスター。裁判の場だけでなく、日常的に管理組合や理事会運営に関するさまざまな件について“口撃”を繰り返す。このモンスターが建築、法律、金融などの知識が豊富だと余計に“厄介”な存在になる。専門知識を武器に主張を繰り返すので、誰も反論できなくなるからだ。
このモンスターと関わり合いを持ちたくない住民が増えた結果、理事の担い手が不足することになる。
(6): 運営支配系(住民)
モンスター理事として権力を行使し、退任後も支配力を維持しようとするタイプのモンスター。自分は表舞台に出てこないが、自分のグループに属するメンバーを理事会や委員会に送り込む。そして、総会議案や修繕工事の実施などを意のままにコントロールする。時には、管理会社の担当者も傘下に収める。
このタイプのモンスターが発生すると、理事会が事実上機能しなくなる。
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