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» 2019年07月18日 22時01分 公開

ヤフーとアスクルの泥仕合 双方の言い分は? (1/3)

[村田朱梨,ITmedia]

 個人通販サイト「LOHACO」事業の経営などを巡り、運営会社のアスクルと親会社のヤフーが対立している。ヤフーは業績不振などを理由に、アスクルに対して社長退陣などを要求しているが、アスクルは「上場企業としての独立性が侵害されている」として資本・業務提携の解消を求めていく考え。

 アスクルは7月18日に記者会見を開き、「支配株主による成長事業の乗っ取りだ」としてヤフーを批判しているが、ヤフーは同日にプレスリリースを発表し「今後もLOHACO事業の譲渡を申し入れる方針はない」として“乗っ取り疑惑”を否定。双方の言い分が食い違い、泥沼化している。歩み寄りは可能なのか、両社の主張を整理した。

photo アスクルの記者会見の様子

そもそもLOHACOとは?

 アスクルは、オフィス向け通販「アスクル」と個人向け通販「LOHACO」を主力事業とする通信販売会社。ヤフーとは2012年に資本・業務提携を締結し、同社の協力を得てLOHACOを運営しており、19年5月期(18年5月21日〜19年5月20日)の連結業績は、売上高が3874億円(前年同期比7.5%増)、営業利益が45億円(7.8%増)と増収増益。

photo 「アスクル 2019年5月期 決算短信」より

 しかし、物流センターの減損損失などの影響もあり、純利益は4億3400万円(90.7%減)と大幅に低下していた。中でもLOHACO事業は14年5月期から赤字が続いており、19年5月期には約92億円の赤字となっていた。

 そのためヤフーは「事業計画の立案力と推進力に疑問を抱くに至った」として、経営責任を取るよう岩田社長の退陣を要求。アスクルが8月2日に開催予定の定時株主総会で、岩田社長の再任議案に反対すると表明しており、「新たな経営陣のもと新たな経営戦略を推進するのが最適」との見方を示している。

 アスクルの元親会社で第2位株主であるプラスも同様の姿勢を見せており、すでにヤフー側が議決権の過半数を握っている状態。岩田社長の退任は避けられない情勢だ。

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