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» 2019年08月08日 11時56分 公開

「当事者意識」を浸透:「賞与を年3回にします」 シャープ社長が社員に送ったメッセージの中身とは

シャープが賞与を年3回支給へ。マネージャークラスから導入。社長メッセージで発表。メッセージの最後では、役員に対する激励や社員への感謝の言葉も。

[鬼頭勇大,ITmedia]

 シャープは、賞与の支給回数を現在の年2回から3回(3月、6月、12月)へと変更する。8月6日付で戴正呉会長兼社長が社内イントラネットを通じて発表した。

賞与を年3回支給へ(出所:シャープ公式Webサイト)

 支給回数の変更は、7月27日に開催された全社人事評価委員会で決定。まずはマネージャークラスから導入し、労使協議を経て一般社員にも対象を拡大していく。当初は年4回支給するという案もあったが、社会保険への影響などを考慮し、3回とした。

 支給を3回に増やす大きな理由は、「業績に対する社員の当事者意識向上」だと広報担当者は語る。今回の社長メッセージ内では、事業責任者クラスに向けて「次期社長に求める能力」も発信されている。掲げられた5つの項目には、当事者意識を指す「オーナーシップ」が含まれており、一般社員へも浸透させたい考えだ。

 支給は年3回だが、評価自体は四半期ごとに年4回行う。業績をタイムリーに賞与へ反映する仕組みを作り、社員が業績により関心を持ち、積極的にコミットする環境を整備する狙いだ。今回の新制度による支給は12月が初となるが、既に評価は始まっている。

 また、今回は「部門に対する社員の帰属意識」も強化する。賞与評価における部門業績の比率を5割に引き上げ、業績やブランドの向上に大きな貢献を果たした部門については「社長特別枠」として、最大0.5カ月分の賞与が上乗せされる。賞与の年間支給総額自体はこれまでと変わらず、1〜8カ月分。

 戴社長は16年に同社の社長に就任。「赤字は絶対に許されない」という経営基本方針のもと「信賞必罰」を徹底し、「V字回復」に貢献してきた。しかし、米中貿易摩擦などの影響もあり、19年度第1四半期の営業利益は前年同期比減。業績を反映して、夏賞与を減額し、自社商品を購入可能なクーポンを発行している。

 戴社長は、就任以来およそ月1回程度のペースで「社長メッセージ」としてさまざまな通達や要望を社員に向けて発信してきた。今回は京セラの稲盛和夫名誉会長のコメントを引用するなど、日本企業の研究も抜かりない。メッセージの末尾では、お盆休みを前にして「いつ何時でも電話やメールの対応ができるよう、常に心掛けてください」と幹部に喝を入れたり、「共に頑張ってくれた社員の皆さんに、改めて感謝します」と感謝の言葉を述べたりしている。

戴正呉社長(出所:シャープ公式Webサイト)

【お詫びと訂正:2019年8月8日11時56分の初出で、「稲森和夫名誉会長」と記載いたしましたが、誤りでした。正しくは、「稲盛和夫名誉会長」でした。お詫びして訂正いたします】

 

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