リノベマンションの手数料無料販売は中古不動産を活性化できるか?iBuyerモデルのすむたすが直販サイト(1/3 ページ)

» 2019年08月22日 16時26分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 AI(人工知能)を使って価格査定を行い、中古マンションの買い取りを行う、すむたす(東京都目黒区)が、買い取ったマンションの直接販売に乗り出す。リノベーションしたマンションを専門とする販売サイト「すむたす直販」を開設。自社物件だけでなく、リノベーションマンションの再販業者も複数参画し、現在すでに約100物件を掲載している。

すむたすの角高広社長

 特徴は、手数料を完全無料としたことだ。中古マンションなどの不動産は、仲介業者を介して購入することが一般的だが、その際物件価格の3%+6万円の手数料がかかる。仲介業者を介さず直販とすることで、購入者は手数料がかからず購入できる。

 物件を掲載する業者側の手数料も無料とした。不動産の売却には、掲載料を払ってポータルサイトに載せたり、購入者側と同様に仲介業者へ手数料を支払ったりする必要があったが、直販とすることで、コスト負担をなくした。

 すむたす自身も、この直販サイト自体で収益を上げるつもりはない。各社のリノベーションマンション物件をまとめて掲載することで集客力を上げ、自社物件の販売につなげるのが狙いだ。「このビジネス単体でのマネタイズはしない。掲載課金や掲載企業から料金をもらうこともしない」と角社長。

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