ディスカバリーが無料動画配信「Dplay」を始める理由(2/2 ページ)

» 2019年09月09日 18時23分 公開
[斎藤健二ITmedia]
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ネットでの取り組みを強化

 CS(衛星放送)のイメージが強かったディスカバリーだが、実は数年前からネットへの取り組みを強化してきた。YouTubeチャンネルでは、2018年8月に編成を変更。フルエピソードの番組を視聴できるようにしている。チャンネル登録者は61万人を超え、毎月100万人から200万人が視聴しているという。

 NTTドコモのdTVやアベマTVなどへもコンテンツを提供しているが、今回自社配信に踏み切ったのは、ビジネスプラットフォームへの活用を見越してだ。「放送事業とタイアップして、協同宣伝などを行う事業を立ち上げたい。閲覧データを分析して、よりよいサービスをユーザーに提供していきたい」とマクドナルド氏。

 ただし現時点で、Dplay上に他社製作の映像コンテンツを載せることはない。「欧州では地上波のコンテンツやユーロスポーツのコンテンツも展開している。そういうことができたらいいが、現在のところそういう企画はない」

広告や有料配信などの収益も重要だが、ビジネスプラットフォームとしての展開に意欲を見せる

 既存の動画配信サービスが競合という位置づけだが、中でも意識するのはNetflixやAmazonといった、映像コンテンツの自社製作に巨額投資を続けている企業だ。「コンテンツが一番大きい差別化。Netflix、Amazonの動きを見ても、コンテンツが中心になる。ディスカバリーは、パッションのあるジャンルの映像コンテンツを提供しているので、趣味に近いところ。そこがほかの映像サービスと違う」

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