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» 2019年10月01日 10時50分 公開

長浜淳之介のトレンドアンテナ:新登場の“あんぱん“はサブウェイを救う? 苦戦が続く原因から読み解く (3/6)

[長浜淳之介,ITmedia]

野菜を気軽に食べられる外食チェーンが増えた

 サブウェイはなぜ伸び悩んでいるのか。その理由の1つに野菜や健康を売りにする外食チェーンの増加が挙げられる。かつては、野菜をファストフードとして手軽に食べたいと思ったら、サブウェイくらいしか選択肢がなかったが、近年は大きく状況が変わってきた。

 例えば、低価格の讃岐うどんチェーン「はなまるうどん」は、2013年にうどん1玉にレタス1個分の食物繊維を練り込んだ「食物繊維麺」を提案。また、同年には天ぷら粉に米粉を配合することで、従来より油分を47%、カロリーも3分の1カットした「ヘルシーかき揚げ」を提案し、現在は他の天ぷらも同様にヘルシーとなっている。

 さらには、冷やしメニューの「コクうまサラダうどん」という商品が同年に定番化されたので、たっぷりの緑黄色野菜を460円という価格で摂取できる。プラス100円で野菜の増量も可能だ。

 はなまるうどんは急激に拡大し過ぎて一時期低迷したが、吉野家ホールディングスの傘下に入り、ヘルシーメニューを打ち出して女性ファンが増えた結果、業績が回復している。店舗数は14年2月期に330店だったのが、19年2月期には512店まで増えている。

photo はなまるうどん コクうまサラダうどん

 また、長崎ちゃんぽんチェーン「リンガーハット」は09年に野菜を国産にした。そして、野菜を前面に出したメニューを打ち出している。麺に使う小麦は翌10年に、ギョーザの主原料も13年にそれぞれ国産に切り替えた。ヘルシー志向に加えて、国産の安全・安心感をアピールしており、その施策が支持されて09年2月期の店舗数は437店だったが、19年2月期には687店にまで増えている。

 カレーにも、バックパッカーズという会社が07年に東京・代々木で創業した「野菜を食べるカレーcamp」というチェーンがあり、FC店も含めて7店展開されている。17年には「かつや」を主力とする、アークランドサービスホールディングスのグループ会社となって発展が期待される。

 つまり主食+野菜の手軽な食事は、今やサブウェイの絶対的に差別化できる売りではなくなった。それどころか、はなまるうどんやリンガーハットと対比すると、健康を気にする女性やビジネスマンの顧客を明らかに奪われていると言えるだろう。

photo 野菜を食べるカレー

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