東京・池袋で11月1日、主要スポットを回遊する電気バス「IKEBUS(イケバス)」が披露された。赤く彩られた小型のバスによって、地域住民の利便性や観光客の回遊性を向上させる。また、複合施設「Hareza(ハレザ)池袋」の劇場など一部施設も同日オープン。11月16日には池袋西口公園のリニューアルも控えており、池袋の街の様子ががらりと変わりそうだ。
「他のどこにもない、オンリーワンのバス。イケバスが街を大きく変えていく」。ハレザ池袋に隣接する中池袋公園で開いた出発式で、東京都豊島区の高野之夫区長がそう語った。10本のタイヤとモーターでゆっくりと走るイケバスは、再開発が進む池袋エリアのシンボルとなる存在として期待されている。出発式では、全10台のうち6台が披露された。
定期運行は11月下旬に開始する。2つのルートが設定されており、それぞれ20分間隔で運行する。Aルートは池袋駅東口やハレザ池袋、東池袋駅、サンシャインシティ、豊島区役所などを巡回。Bルートは池袋駅西口からハレザ池袋、サンシャインシティを経由し、池袋駅西口に戻るルートだ。午前10時から午後8時すぎまで運行する。
デザインは、全国で観光列車などのデザインを手掛けてきた水戸岡鋭治氏が担当。高野区長のまちづくりに対する思いを取材するうちに、「元気を与える赤」をメインカラーにしようと決めたという。さまざまな種類の赤色の板を事務所に並べて、最終的なバスの色を決定した。内装には、寄木細工の模様などを使用し、華やかな空間に仕上げている。
また、10台のうち1台だけは「黄色いバス」となる。その狙いについて、「黄色は幸せの色。このバスを見ると幸せになれる、と希望を持てるようにしたい」と高野区長は説明する。
最高速度は時速19キロ。ゆっくりと池袋の街を回る。運行事業者、WILLER(ウィラー)の村瀬茂高社長は「速いだけが移動の魅力ではない。楽しんで乗ってもらうため、スタッフのおもてなしにも力を入れて街を盛り上げたい」と語った。
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