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働けば働くほど負担が増加? コンビニ従業員の不満、経産省の調査で明らかに人手不足解消はまだ遠く(2/2 ページ)

» 2019年11月06日 14時08分 公開
[ITmedia]
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 労働時間の長さは、仕事の満足度にも影響を与えている。コンビニの仕事に満足している従業員は全体の75.8%だが、労働時間が長くなればなるほど、その割合は減少。「8時間以上〜12時間未満」なら66.1%、12時間以上の人では40.0%まで低下し、不満を抱える人が多くなる。

photo 出勤日の労働時間×満足度

 どんな不満を持っているか聞くと、最も多いのは「業務量や業務の種類の多さ」で43.0%、次いで「給料が低い」と「職場の人間関係」(ともに31.4%)だった。回答者からは「覚えることが多い割に時給が安い」「やることも多いし、お客さまと接する中で嫌な思いをすることも多い」といった意見も出ている。

 不満要因として「長時間労働」を挙げた人は15.7%で、8時間以上働く人が最も多い「勤務年数3年以上の従業員」に限っても20.6%と、「業務量や業務の種類の多さ」(47.1%)や「給与が低い」(44.1%)よりも低かった。従業員の不満解消には、長時間労働の解消以外の施策も必要そうだ。

photo コンビニの仕事への不満要因

 経産省は現在、コンビニの人手不足や客数減少といった課題を受け、継続可能なコンビニビジネスのあり方について検討を進めている。今回行った従業員調査やコンビニチェーン本部のヒアリングなどをもとに有識者会議を行い、20年1月には中間報告をまとめる計画。コンビニ各社が定めた行動計画についても、必要に応じて見直しを求める考えだ。

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