クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

トヨタ、全長5.3メートルの新高級ワゴン「グランエース」発売 3列・4列シートの2タイプ大型でも取り回しやすく

» 2019年11月25日 16時20分 公開
[ITmedia]

 トヨタ自動車は11月25日、新型高級ワゴン「グランエース」を12月16日に発売すると発表した。3列シート(6人乗り)と4列シート(8人乗り)の2タイプを設定し、希望小売価格(税込)はそれぞれ650万円と620万円。販売目標は年間600台。

トヨタが12月16日に発売する「グランエース」

 グランエースは全長5.3メートル、全幅1.97メートルのフルサイズワゴン。パワートレーンの後端上に運転席を配置することでボンネットが短くなる車両形状、セミボンネットを採用している。

 大型車両でありながら、最小回転半径は5.6メートル(17インチタイヤ装着時)を達成。最適なステアリング切れ角とギヤ比の設定によってタイヤが滑らかに動き、市街地でも取り回しやすいという。

 デザインは、高級車としての存在感を重視。金属調加飾の大型ラジエーターグリルをヘッドランプと融合させ、上下、左右方向に張り出した形状にすることで、華やかさと強い押し出し感を演出している。昼間に点灯させるLEDデイタイムランニングランプがヘッドランプに突き刺さるデザインと、クロム加飾フレームで囲んだプロジェクター式2眼LEDヘッドランプが「高級車にふさわしい先進性を強調」(同社)している。

「グランエース」のフロントデザイン

 室内も広くゆとりある空間になっている。室内長3.3メートル、室内幅1.7メートルを確保した。スライドドアの開口幅も1.0メートルと大きく設計し、後席の乗降性を高めている。

 3列シートの「Premium」グレードは、2列目と3列目の4席に専用のエグゼクティブパワーシートを採用。ロングスライド機構やパワーリクライニング機構、パワーオットマン、快適温熱シート、格納式テーブルなどを装備している。

 4列シートの「G」グレードは、2列目にエグゼクティブパワーシート、3列目にレバー操作でシート調整可能なリラックスキャプテンシートを設定。4列目には、ワンタッチで座面が跳ね上がる6:4分割チップアップシートを採用している。

3列シートの「Premium」。2列目のエグゼクティブパワーシート
4列シートの「G」。3列目のリラックスキャプテンシート

 また、スマートキーを使った「スマートエントリー&プッシュスタートシステム」を全車標準採用。同システムには、スマートキーで乗車の事前予約を行い、約20分以内にスマートキーを携帯して車両に近づくと、スライドドアが自動的に解錠して開くウェルカムパワースライドドア機能を搭載。さらに、スライドドアが閉じ始めると、スマートドアロックの予約を受け付け、完全に閉じたタイミングで自動的に施錠する機能も設定している。

 パワートレーンは、1GD 2.8Lクリーンディーゼルエンジンと6速オートマチックトランスミッションを搭載しており、WLTCモード走行燃費は1リットルあたり10.0キロ。また、制振材や吸遮音材を効果的に配置することで、さまざまな路面環境における静粛性向上を図った。

トヨタの新型「グランエース」
トヨタの新型「グランエース」

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