「糖質30%オフ」も登場するイオンの恵方巻商戦 廃棄率を下げるための施策も明らかに予約を強化(1/2 ページ)

» 2019年12月12日 13時38分 公開
[昆清徳ITmedia]

 イオンリテールは12月12日、「イオンの恵方巻 2020」の概要を発表した。ニーズの変化や、廃棄ロス問題に対する批判の声を受け、さまざまな施策を新たに打ち出した。

2020年の商戦に登場する恵方巻

 大きな戦略の1つが、予約強化の取り組みだ。

 19年の商戦では、予約期間を18年12月26日〜19年1月29日としていた。20年の商戦では、予約開始日を約2週間前倒しして、19年12月13日とする。予約終了日は変えないので、予約期間はその分長くなる。

 新たに「早得価格」も導入する。これは、20年1月10日までに予約すると、本体価格を5%値下げするというものだ。例えば、「寿司よしたけ監修 招福海鮮恵方巻」(税別980円)の場合、早期予約をすると約50円安くなる。

 予約の対象となる商品数も増やす。19年、予約カタログに掲載していた恵方巻は13種類だったが、20年は30種類に増やす。また、新商品を含めたハーフサイズの予約可能商品も3種類から13種類に増やす。

糖質を30%カットした恵方巻(左)とハーフサイズ(右)

 こうした取り組みを通して、全体の売り上げ金額に占める予約分の割合を35%(19年比で約2倍)に増やす計画だ。予約が増える分、売り上げに占める店頭販売分の構成比は減り、65%になる。当日販売の「不確定分」を減らし、需要に見合った製造をする。

 予約販売数が増えると、当日の店頭販売数も見通せるようになるという。イオンの場合、ほとんどの恵方巻を各店舗で製造している。過去10年間の恵方巻の売り上げや天候などをもとに、当日に必要となる分を予測する。

 こういった取り組みを通して、廃棄率を減らす。イオンの担当者によると、同社の廃棄率は、恵方巻全体の売り上げに占める製造時のロスと店頭販売分のロスをもとに算出する(いずれも金額ベース)。この廃棄率を19年比で50%にするのが目標だという。

予約限定の「自慢の香住ガニの太巻」
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