新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、3月は多くの外食チェーンが苦戦した。例えば、すかいらーくホールディングスやサイゼリヤでは既存店客数と既存店売上高がそれぞれ前年同月比で2割以上減少した。
一方、大手牛丼チェーンはどうだったのか。
松屋の既存店売上高は94.7%(速報値、対前年同月比)、客数は91.5%(同)、客単価は103.6%(同)だった。広報担当者によると、相次いで投入した「カチャトーラ定食」や「ガリたま牛めし」がプラス要因になったという。また、マイナスの影響は大きいものの、「想定よりは悪くない」(広報担当者)結果だった。
すき家の既存店売上高は92.2%(確定値、対前年同月比)、客数は91.5%(同)、客単価は100.8%(同)となった。松屋同様、客数の落ち込みが大きかったものの、何とか持ちこたえた印象だ。イートインの売り上げは減ったが、3月に投入した新商品やテークアウトの売り上げがプラス要因になったという。
吉野家の既存店売上高は98.2%(確定値、対前年同月比)、客数は100.1%(同)、客単価は98.0%(同)だった。広報担当者は、テークアウト需要が高まったことや3月に投入した新商品が業績を下支えしたのではないかと分析している。また、休校措置を受けて自宅で食事をするシーンが増えたことから、子ども向けの持ち帰り牛丼を値引きして販売した。こういった支援策もプラス要因に働いたと見ている。広報担当者は「新型コロナウイルスの影響は当社にも影響を及ぼしており、これらの施策を行わなければ厳しい状況であり、予断を許さない状況だと考えております」とコメントした。
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