江ノ電からリニアまで 出控えの中でも注目を集める鉄道会社のキャンペーンとは?自宅で参加可能

» 2020年04月16日 15時19分 公開
[ITmedia]

 新型コロナウイルスの影響によって外出や観光が制限されるなか、鉄道会社が行う「観光ではない」キャンペーンが注目を集めている。関東地方の私鉄各社で構成される関東鉄道協会は、外出が制限されている子どもが自宅で楽しめるようにと、「関東の民鉄各社への絵はがき大募集」キャンペーンを実施。

 3歳から小学生までを対象に、鉄道をテーマにした「絵はがき」を4月10日から5月31日まで募集し、全てに各鉄道会社が返事を書くという。参加企業は小田急電鉄、東急電鉄、東京メトロなどの大手から、ひたちなか海浜鉄道、真岡鉄道、江ノ島電鉄など地方の足を担う合計39社と幅広い。

photo 「関東の民鉄各社への絵はがき大募集」キャンペーン(関東鉄道協会のWebサイトより)

 超電導リニアによる中央新幹線を建設しているJR東海は、リニア中央新幹線の開業によって生まれる新しい「出会い」を取り上げたキャンペーン「『出会う』は、変わる。“リニアのあるわたしの未来プロジェクト”」を2月20日から4月24日まで実施している。応募者はリニア開業後の「未来の出会い」の姿を文章またはイラストで投稿する形式で、こちらは年齢制限なく、インターネットによる応募が可能となっている。

photo 応募者はリニア開業後の「未来の出会い」の姿を文章またはイラストで投稿する(『出会う』は、変わる。“リニアのあるわたしの未来プロジェクト”のWebサイトより)

 JR東海東京広報室の穂苅裕太郎氏は「当社はこれまで東海道新幹線を通じて多くの方々の出会いを支えてきました。東京(品川)から名古屋まで40分、大阪まで67分で結ぶリニア中央新幹線が建設されると、どんな『出会い』が生まれるのか。皆さまが思い描く未来を、ぜひ応募いただければと思います」とキャンペーンの狙いを話す。

賞品にこだわり 「超?電動自転車」とは?

 入賞者には超電導リニアに乗車できる「リニアのある未来体験ツアー」(100組200人)をはじめ、超電導リニアにちなんだ2つの賞品をプレゼントするという。

 1つは超電導リニアの車両「L0系」のカラーリングを再現した特別仕様の「超?電動アシスト自転車」(10人) 。2つ目は同じく「L0系」のフォルムの「超?電動歯ブラシ」(1000人)だ。先頭車両の部分を外すと歯ブラシのヘッドが現れる仕様になっている。

photo 「超?電動歯ブラシ」

 同社広報室の安田吉孝氏に「超?電動」というネーミングの理由を聞くと、「もちろん本物の超電導を使っているわけではありません。ただ、一見なじみのない『超電導リニア』という言葉に親しみを感じてほしいという思いから設定しました」という。とはいえ、実際にリニアの開発に携わっている部門の技術者が商品を監修していて、安田氏は「特に『超?電動自転車』の製作には試行錯誤しました」と話す。

 「例えば自転車のカラーにこだわった経緯があります。自転車のタイヤは一般的には黒です。今回のモデルも、当初は当たり前のように黒で作っていたのですが、「特別感」を出せずに苦労していました。リニアの特徴はやはり東海道新幹線から引き継いでいる「ホワイト&ブルー」。いろいろと探しているうちに自転車愛好家が使うカスタマイズパーツで、タイヤそのものが青いものを見つけました。青のタイヤを採用したらグッと雰囲気が出たんです」

photo 「超?電動アシスト自転車」

松井珠理奈、藤森慎吾、ヒャダインを起用

 このキャンペーンでは、期間中にオリエンタルラジオの藤森慎吾氏やSKE48の松井珠理奈氏、音楽クリエイターのヒャダイン氏が「未来の出会い」を発表している。3月27日には3者を起用したWeb動画も公開しており、公式サイト上では彼らの作品も見ることができる。

 既に3万7000人以上が登録、9000人以上が応募しているといい、中には家族で取り組んだ作品もあるという。出控えが進む中で、自宅で参加可能なキャンペーンに注目だ。

photo 左からオリエンタルラジオの藤森慎吾氏、SKE48の松井珠理奈氏、音楽クリエイターのヒャダイン氏(リニア中央新幹線 公式チャンネルより)

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