一方のモスバーガーも、ターゲットを絞った期間限定商品のヒットに加えて、19年10月以降、消費増税以降のウーバーイーツ導入といったデリバリー強化が奏功して、数年続いた不振を脱却している。20年3月期の下期(19年10月〜20年3月)で既存店売上高が前年同期比で109.6%となっており、2桁近くも伸びた。
マクドナルドが2月に「ごはんバーガー」を発売し、同社の「ライスバーガー」にとって認知度が上がるという幸運もあった。「コロナの影響を受けながらも、3月はそういった好調な流れで乗り切れた」(同社・広報)としている。
3月以降はドライブスルー、ネット注文による売り上げが増え、テークアウト比率がさらに上昇し7割ほどになった。3月の既存店客数は91.5%(対前年同月比)、既存店客単価は110.3%(同)であり、客数減を単価の上昇で埋めた。テークアウトの顧客が、いつもより多く買った。
キャンペーン商品としては、毎年同時期に出す「クリームチーズテリヤキバーガー」が待ちわびたファンに好評だった。クリームチーズやテリヤキのパテが2倍になる商品や、チーズクリームの「まぜるシェイク」などもある。これらの商品は現在も販売中だ。
また、子供向けのメニュー「ワイワイセット」に、3月18〜31日限定でデザートの「ひんやりドルチェなめらかショコラ」を無料で付けたのが、ファミリーに喜ばれた。休校になり、子供たちも家にこもっているが、たまには食事で気持ちを明るくしてほしいと、考案した企画だった。
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