コクヨ、フェイスシールドの代用素材としてクリアファイルを活用 文具の技術を提供高い透明性、耐久性

» 2020年04月30日 15時02分 公開
[ITmedia]

 コクヨはこのほど、医療現場で飛沫感染防止に使われるフェイスシールドと、その代用素材として使われる自社の文具「レールクリヤーホルダー」を無償提供すると発表した。新型コロナウイルスの感染が拡大し、医療現場で使われる物品が不足する中、文具製造の技術を支援に活用する。

文具製造の技術を使って製作したフェイスシールドを提供

 5月末までに、自社製造した簡易フェイスシールド4万3000個と、レールクリヤーホルダー3万6000枚を医療現場向けに提供する。

 この取り組みは、医療機関の関係者がコクヨのレールクリヤーホルダーをフェイスシールドの代用素材として採用したことがきっかけとなって始まったという。レールクリヤーホルダーに使われているPET製のシートは「透明性が高く、耐久性にも優れており、医療用フェイスシールドの代用素材として適していることが分かった」(同社)ことから、医療現場への支援に活用する。

コクヨの「レールクリヤーホルダー」

 レールクリヤーホルダーは、医療機器の開発や製造を手掛けるジャパン・メディカル・カンパニーに提供する。

 簡易フェイスシールドは、グループ会社のコクヨMVPが、レールクリヤーホルダーに使用されているPET製シートを活用して製作。頭部で固定するヘッドギアタイプと、通常のマスクがそのままフェイスシールドになるマスクタイプを用意し、全国自治体病院協議会などに提供する。

コクヨ製のフェイスシールド。ヘッドギアタイプ(左)とマスクタイプを製作

 また、大阪大学が実施するクラウドファンディングプロジェクトへの支援も発表。5月末までに、フェイスシールドの代用素材となる「クリヤーホルダー」10万枚を無償提供する。

コクヨの「クリヤーホルダー」

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