では、実際に巣鴨地蔵通りのメーンユーザーである高齢者の動きはどうだったか。60代以上に絞ったGW中の人出は、前年同期比で61.2%減となり、全世代よりも減少傾向となった。
ちなみに、同商店街の今回のGWの訪問者に占める60代以上の比率は約39%で、平時(19年)の46%より減少している。やはり「GW中に巣鴨の商店街を訪れる高齢者は、平時より一定の減少があった」と言えそうだ。
さらに、彼らが「どこから集まったか」、つまり観光客か地元客なのかについても分析してみた。商店街の集客について、小売りの顧客分析で用いられる「70%商圏(店舗などを訪れた客の居住地の7割を満たす最小限のエリア。狭いほど近隣の人が、広いほど観光客のような遠方の人が集まっていることに)」がどう変化したか、技研商事インターナショナルの「MarketAnalyzer」で分析した。
19年のGWでは、巣鴨地蔵通り商店街の「70%商圏」は半径約14.1キロ。他の区だけでなく都外からも集まっており、やはり平時には首都圏の広範囲からお年寄りをはじめ観光で訪れていたことが分かる。
一方、今回のGWでの70%商圏はわずか半径約2.2キロ。観光地として著名な巣鴨地蔵通り商店街が、この長期連休は地元客ばかりという結果になった。技研商事インターナショナルの担当者は「これまで遠方から来ていた高齢者が、外出を自粛したのだろう」と分析する。
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