山田孝之、新田真剣佑……新型コロナで自粛中に沖縄へ 沖縄観光の現実(2/4 ページ)

» 2020年05月23日 07時34分 公開
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「沖縄に旅行=非常識なこと」イメージ拡大

 国が4月7日に緊急事態宣言を出して以降、県内外の人たちから沖縄への旅行者の行動を疑問視したり非難したりする声が出始めた。

 それが如実に表れたのが、石田純一さんの行動に対するバッシングだ。4月10日、「仕事」のため沖縄を訪れていた。後に新型コロナウイルスへの感染が明らかとなり、この頃から「沖縄に旅行=非常識なこと」といったイメージが高まっていく。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する以前は、沖縄への旅行は「行きたい」「うらやましい」「楽しい」といったポジティブなイメージが強かっただけに、観光業界で働く人たちの思いは複雑だ。

 沖縄は観光を主要産業として成長を続けてきた。沖縄の潜在性に着目し、多くの外資系ホテルや県外企業が進出。行政も観光を柱に経済政策を打ち立て、「観光収入1.1兆円」を目指してきた。

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で旅行客は激減、空前の好調を維持していた沖縄経済は一気にしぼんだ。インバウンド頼みだったドラッグストアは続々と撤退し、地元企業も窮地に立たされている。

 感染の不安に先行きが見通せないストレス…。多くの人たちの胸内にとげとげしさが目立つようになり、モラル違反と見られれば批判の矢が容赦なくとぶ。観光業界内では強まるバッシングに「沖縄観光への後々のイメージ悪化にもつながらないか」と不安さえ漏れ聞こえる。

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