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» 2020年06月02日 07時00分 公開

集中連載 新型コロナで経済死しないための方法 :起業家が新型コロナで経済死しない心構え (1/3)

12年間零細企業を経営してきて、分かったことがある。起業の成功は果たして何で決まるのかといえば、身も蓋もないが、一番大きい要素は「運」だ。「不運だから仕方ないよね」で済めばいいのだけれど、少なからぬ痛手を負う。この運と闘って勝つ方法は、勝つまでやり続けるほかにないのだから、痛手を一回で致死量にしない工夫が一番大事だ。

[池田直渡,ITmedia]

 12年間零細企業を経営してきて、分かったことがある。起業の成功は果たして何で決まるのかといえば、身も蓋もないが、一番大きい要素は「運」なのだ。

 もちろんビジネスプランそのものが運以前にダメという場合もあるけれど、どんなに優れたプランでも、運がなければ成功しない。会社は簡単に潰れてしまう。

 自分の専門で言えば、スーパーカーの不運はなかなかのものだった。1973年にオイルショックが来た時、イタリアを中心にスーパーカーのムーブメントが起きていた。時速300キロを標榜(ひょうぼう)する新しい時代のクルマが次々と華々しく登場した途端に、オイルショックという避けようのない不運でたたき落とされた。倒産したメーカーもあれば、以後細々と命脈を保ったメーカーもあった。

オイルショック時のスーパーカーの代名詞、イタリア ランボルギーニのカウンタック(写真提供:ゲッティイメージズ)

 エジプトとシリアがイスラエルに奇襲攻撃を加え、第四次中東戦争が始まることなど誰も予想できなかったし、その後、イスラエルが反撃して勝利することが順当だったとしても、停戦後アラブがイスラエルと親イスラエル国家に石油の禁輸措置を取るとは、一部の専門家を除けば想像もしていなかった。

 今回の新型コロナという厄災も、また運である。零細企業はそういう運にいつも弄(もてあそ)ばれるものだ。同じビジネスプランが昨年なら成功したかもしれないが、今年はダメだとか、ほんのわずかの要素が勝敗をわけることはよくある。

不運に負けない仕組みづくり

 「不運だから仕方ないよね」で済めばいいのだけれど、それで破産するとなれば人生の岐路である。運は怖い。その運と闘って勝つ方法は、ひとつだけある。諦めずに勝つまでやり続けのだ。そのためには痛手を一回で致死量にしない工夫が一番大事だ。

 例えば、脱サラして、退職金を全部つぎ込んでラーメン屋を開業するなんてのは愚の骨頂で、そこにはワンストライクで死に至る仕組みしかない。だからどうしてもラーメン屋をやりたいなら、何度失敗を繰り返しても死なない仕組みを作るべきだ。

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