コロナ禍で経済が大きなダメージを受けるとともに、2月から3月にかけては株価も大きな下落に見舞われた。一方で、株価が大きく動くときには新たに株式投資を始めようという人も増える。オンライン証券各社は、コロナを機に新規口座開設数を大きく伸ばした(4月7日の記事参照)。
マネーフォワードが5月に行った調査によると、投資未経験者のうち10%が、「新型コロナウイルスの影響で投資を始めた」と回答している。
しかし、明治大学の沼田優子特任教授は、「コロナ危機で時間もできて、(資産運用に)チャレンジしてみようという人が出てきたのは喜ばしいが、指南役がいないと、もと来た道に戻ってしまう」と話す。
もと来た道というのは、もうかる銘柄を見つけて投資したり、上昇相場を期待して投資のタイミングを見計らったりする投資法のことだ。過去に対面型証券会社が進めてきた、日本の従来型投資法がそうだった。
一方で、沼田氏が正統派資産運用とするのが、年金運用に代表される投資理論に基づく運用法だ。銘柄選択よりも、さまざまな資産の組入比率(アセットアロケーション)に注力し、資産全体の運用成績の最大化を目指す。一般には、「長期・積立・分散」と呼ばれ、インデックス投資が基本だ。
「喉元すぎれば元に戻ってしまうのか、それとも資産運用もニューノーマルの時代にいくのか。その分岐点にロボアドバイザー(ロボアド)がいる」と、沼田氏は小口の個人投資家への投資アドバイスに対応できるロボアドに期待する。
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