那覇市のそば店で後継者不足 ステーキ店が継ぐ親しまれた味(2/2 ページ)

» 2020年07月06日 14時21分 公開
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 沖縄そばのイメージが強い県内で日本そばを出した当時は仕事や観光で訪れた県外出身者から厳しい視線を浴びたという。悔しい思いを抱きながら研さんに励み、83年に沖縄ハーバービューホテルで開かれた日本ホテル協会総会のため月桃を練り込んだそばを考案。月桃の爽やかな香りと深い緑色のそばはその後、著名なそば研究家にも評価され、店の代表メニューとなった。

 事業承継により月桃そばの商標権も移り、引き続き提供される。小山代表が後継者として沖縄テクノ社から派遣された金城大輔さん(36)に技を伝授する。金城さんは「大将がつくってきた歴史ある美濃作の看板を忠実に再現したい。技だけでなく心意気も引き継いでいく」と気合十分だ。新店長の隣で、妻の早苗さん(68)とほおをゆるめる小山代表は「涙が出るような言葉を言ってくれる。第2の出発にワクワクしている」と声を弾ませた。

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