日本航空(JAL)が8月3日に発表した2020年4〜6月の連結最終損益は、937億円の赤字(前年同期は129億円の黒字)に転落した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、旅客需要が激減する中で固定費の削減などを進めたが、減収を補えなかった。
売上高は前年同期比78.1%減の763億円。営業利益に代わって導入した指標のEBIT(財務・法人所得税前利益)は1310億円の赤字と「極めて厳しい結果」(同社)だった。国際線の旅客数は98.6%減、旅客収入は97.9%減の27億円に激減。国内線の旅客数は86.7%減、旅客収入は85.1%減の189億円だった。
コロナの影響を受け、同社は人件費や広告宣伝費など固定費の削減を進める。当初年間600億円としていた削減目標は、4〜6月で「すでに約半分を達成している」という。目標額を引き上げ、年間で計900億円の削減を掲げる。投資額も、当初は年間500億円を抑制する計画だったが、さらに航空機への投資などを控え、年間800億円の抑制を目指す。
同社は「需要回復の見通しは不透明」としているが、国際・国内旅客収入の合計は、前年比35%〜45%程度と見込んでいる。21年3月期通期の連結業績見通しは、未定としている。
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