ドリップポッドの抽出方法はハンドドリップが基本。専用マシンでの設定完了後に自動的にハンドドリップで淹れてくれるが、カプセルにも抽出のための工夫が盛り込まれている。大きなものは次の3点だ。
(1)湯が均一に行き渡るようカプセルの形状をドリッパーに似せ半球状に
(2)カプセル上部のフィルターとコーヒーの間に一定の空間(ヘッドスペース)を設け、蒸らしのスペースを確保
(3)中心から湯をゆっくり注ぎコーヒー全体から満遍なく成分を抽出できるよう、湯がまっすぐ通るための案内役となる小さな丸い円をフィルターの天面に設けた
このほか、開発ではカプセルのフィルターの素材などにも試行錯誤を重ねたが、開発でもっとも考慮しなければならなかったのは、専用マシンとカプセルの相性や互換性。抽出し試飲を繰り返しては専用マシン、カプセル双方を見直しを進めた。
開発に携わったUCC上島珈琲の植田恵美さん(マーケティング本部のチームマネージャー)は「専用マシンとカプセルの相性を最高のものにするため、検証の繰り返しでした」と振り返る。特にカプセルは、コーヒー豆のローストの具合や挽き目を細かく変えることをフレーバーごとに繰り返すことになったので、煩雑を極めた。
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