キャスターは2014年に神奈川で創業。東京に本社を構えたのち、19年に宮崎県西都市へ本社を移転している。創業当時からフルリモートワークを導入し、現在は約700人がリモートで仕事をしているという、まさにリモートワークの達人集団だ。主力事業はオンラインアシスタントサービス「Caster Biz」で、他にも在宅勤務者の派遣サービスや組織運営のノウハウを生かしたリモートワークのコンサルティングサービスなど、リモートワークを軸にした人材サービス事業を展開している。
本社を移転したのは、宮崎県や西都市から「IT企業を誘致したい」というオファーをもらい、支社を作ったのがきっかけだという。地方での採用を積極化するため、地域の方々に安心してもらうために拠点を作ったが、その後は実質的な本社業務をこの支社が担っており、実態に合わせようということで本社を移転した。本社に常勤しているオフラインスタッフは5人のみ。そして、その他に700人ほどがフルリモートで働いている。
「当社はリモートワークを当たり前にするというミッションを掲げて創業しました。創業のきっかけは、代表の中川が前職で経験した出来事が原体験になっています。クラウドソーシングを利用したところ、すごく能力があるのに『オンラインで働いている』というだけで、時給100円を切る方がたくさんいたのです。その構造に課題意識を持ち、働く場所が固定されていなくても、当たり前に報酬をもらえる社会にしたいという気持ちから創業しました」と勝見氏は振り返る。実際に、初めて採用した社員も長崎県に住んでいる人で、面接もオンラインで行ったそうだ。
キャスターの総務機能は、勝見氏が担当している人事・総務部と、本社のオフラインチームの2つがある。オフラインチームはオフィスの中でしかできない仕事だけを行っている。
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