暑い沖縄でウーバーイーツは稼げるのか? 中年記者が1週間、自転車をこいでみた副業を狙って(2/4 ページ)

» 2020年10月19日 09時46分 公開
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沖縄の自転車所有はワースト2位

 実は、沖縄県の1世帯あたりの自転車の数は、坂の多い長崎県に次いで、全国で2番目に少ない(自転車産業振興協会調べ)。沖縄県は0.695台で、全国平均1.226台の半分ほどしかない。

 理由の一つは、まずは暑さ。

 気温30度を超える真夏日が年間約100日あり、紫外線量は北海道の2倍。すぐに汗だくになってしまう自転車は敬遠されがちで、近所のコンビニにも冷房の効いた乗用車で出かけるほどの車社会だ。自転車とは対照的に、乗用車の保有率は、県民1人につきほぼ1台となっている(沖縄総合事務局調べ)。

 ぼくの自転車通勤でも暑さは大きな難点だ。夏場だと午前中でも30度近くになる日もあり、家を出たとたんに汗が流れてくる。強い日差しも体力を容赦なく奪っていく。そのため、会社に向かうのは、朝の早い涼しい時間帯を選び、日が沈んでから帰宅するようにしている。初めの頃は、まだ暑い最中に帰ってしまい、熱中症になりかけたこともある。

坂の多さもけっこうな負担になる。

 沖縄本島は高い山はないが、平野が発達しておらず、丘陵地や台地がほとんどを占めるため、起伏の多い地形となっている。

沖縄本島は坂道が多い

 ぼくは片道7キロの距離を行きは30分、帰りは45分かけて通っている。往復で時間が異なるのは、坂があるためだ。同じ那覇市内だが、自宅の標高が130メートルに対し、会社は2メートル。朝は心地よい風を受けながら、爽やかに出勤するが、帰り道はほとんどが上り坂。同じ道程が行きと帰りで、天国から地獄に一変してしまう。

 そういった気候や地形が、自転車には厳しい環境を作っている。沖縄で自転車を持っている人が少ないのも納得できる。

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