西田氏は「クロラス酸は調理者の手指洗浄に使われている」と話していたが、クロラスバリアシリーズの本体説明を見ると、用途はキッチン、玄関、ドアノブ、ソファなど物品の除菌に限られている。
この矛盾の裏には、薬機法の取り決めがあるという。
「一般向けに手肌への使用を許可されているのは化粧品、医薬品、医薬部外品のみです。当社製品のうち『キッチンスプレー』は食品添加物殺菌料として製造販売しているため、調理者が手指の洗浄に使用できますが、それ以外は雑品のため、法律上、手指への使用をうたうことはできません」(西田氏)
薬事承認されればクロラス酸を手指の消毒に広く利用できるようになるが、そのためには膨大な時間とコストがかかる。一般消費財のマーケットにおいて、このコストを回収するビジネスモデルを確立するのは並大抵のことではないと、西田氏は現状を明かした。
「現段階では、手指の消毒には従来通り濃度70%以上のアルコールを利用していただければと思います」(西田氏)
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