マスク、マスク、マスク――。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本中が一枚のマスクを買い求めていたことは記憶に新しい。ドラッグストアに行っても売っていない、コンビニにも並んでいない、スーパーでも目にすることができない。
しかし、いまは違う。感染者数が激減したわけではないが、供給量は安定している。並ばずに購入することができるし、価格も安くなってきた。外出時に「あ、マスクを持ってくるのを忘れた」といったときでも、お店にフラッと入れば買うことができるようになった。にもかかわらず、マスク専門店が登場し、話題になっているのだ。
9月8日、東京駅の八重洲地下街に店を構えたところ、連日のように行列ができていることをご存じだろうか。店名は「Mask.com(マスクドットコム)」。イオングループでファッションブランドを展開するコックス(東京都中央区)が運営していて、広さ19坪のスペースに200種類以上の商品を扱っているのだ。
オープン一週目には1万5000円台(税別、以下同)のモノが完売したので、関係者を驚かせたが、それだけでは終わらなかった。「いくらなんでも、そんなモノ売れるわけないでしょ」と思われていた10万円のマスクも売れたのだ。
新型コロナの感染が広がる前、マスク専門店なんて見たことも聞いたこともなかったのに、どのようにして店を構えることができたのか。また店を運営してみて、どんなことが分かってきたのか。同社・デジタル推進統括部の大谷克之さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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