ビジネスパーソンのためのSaaS KPI入門SaaSビジネスで用いられるARR、ARPU あなたは説明できますか?(5/5 ページ)

» 2020年12月04日 05時00分 公開
[早船明夫ITmedia]
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SaaS KPI観点からビジネスを知る

 実際のfreeeの決算説明資料を見ていただくと、本稿で説明を行った項目でおおよそのビジネスの状況が理解いただけるかと思います。

 SansanHENNGEといった企業も、時系列でSaaS KPIの推移を示しており、各社ごとの違いを見てみるとより、SaaSビジネスへの理解が深まります。本稿が今後一層注目されるであろうSaaS企業について、KPI観点からビジネスを知るきっかけになれれば幸いです。

ポイントおさらい

  • SaaSビジネス規模を図る基本はARRとMRR
  • ARRは、「契約者数」と「ARPU(単価)」に分解可能。この内訳を時系列で確認することでARRの成長傾向を確認できる
  • プロダクトの定着を図る解約率(Churn Rate)は、顧客種別により一定以下であることが持続的な成長の鍵となる

より理解を深めたい方向けのコンテンツ

企業データが使えるノート

 当記事の執筆者運営のnote。「アナリストにSaaS企業分析・データ作成をアウトソースできる」をコンセプトに、記事中のARRやARPUといったSaaS KPIデータのダウンロードができるなどの独自コンテンツを配信。

日本発SaaS企業としての責任感をシンプルに。freeeが決算説明資料に込めた「思い」

 本記事でコメントを頂いているfreeeファイナンス統括の原さんが、自社の決算説明資料公表の意図や想いを丁寧に解説している記事。情報を開示する方が自身で説明をすることはまれで貴重な内容となっています。


筆者プロフィール:早船明夫

アナリスト。新卒で国内金融情報ベンダーに入社後、2013年よりユーザベースに参画し、SPEEDAのコンサルティングチームマネジャーなどを担当。2020年より独立・起業し株式会社クラフトデータを創業、noteにてSaaS企業コンテンツ「企業データが使えるノート」を運営。ベンチャーキャピタル UB Venturesでシニアアナリスト兼務。


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