ファミマやローソンの隣に出店 攻勢を強めるセブン、沖縄ならではの理由も負けるつもりはさらさらない(2/2 ページ)

» 2020年12月05日 09時26分 公開
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 ドミナント戦略でシェアを拡大してきたセブンだが、関係者は「沖縄はより近接地に出店しやすい環境がある」と明かす。国の法律で、たばこ販売事業者の近接が禁止されており、各事業者は25〜300メートルの距離を空ける必要がある。だが、沖縄は日本復帰前の慣例から、この法律の適用を除外されているためだ。

 コンビニでたばこは売れ筋の上位に位置する品目。関係者は「喫煙者はコーヒーや弁当も『ついで買い』するため、客単価が高い。全国では競合店が撤退するまでたばこを取り扱えないが、沖縄は関係なく売ることができる」と利点を挙げる。

 一方、近接地への出店は、競合店と客足が分散し、目標とする収益が得られない事態も想定される。セブンと同じようにファミマ、ローソンも近接地に出店して激しい競争を繰り広げてきたが、あるチェーンの担当者は「店舗が少ない時代なら近くても収益が得られるので出店できた。だが、今は割を食うのはオーナー。『聞いていた話と違うじゃないか』となるので簡単にはいかない」と明かす。

 2チェーン共に先行出店の利を最大限に高める方針で、地域商材のさらなる開発を強化。中でも、できたてのパンや弁当の店内調理は契約工場との関係でセブンが打ち出せない分野として、磨きを掛ける。あるチェーン担当者は「ただ指をくわえて見る訳にはいかない。セブンの強みを徹底的に調べて一つひとつつぶしていく。負ける気はさらさらない」と気を引き締めた。

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