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» 2021年01月14日 05時00分 公開

長浜淳之介のトレンドアンテナ:このままでは第2の「珪藻土・アスベスト」事件が起きる ニトリやカインズは真相を解明できるか (5/6)

[長浜淳之介,ITmedia]

ニトリやカインズでも

 12月15日には、カインズが珪藻土バスマット、吸水石けんトレイなど17製品、29万点にアスベストが含有されている可能性があると公表。対象商品は18年5月26日〜20年12月12日に販売されており、回収の対象となっている。

 これらは中国の協力工場で製造したものだが、アスベストが混入したのが「原材料段階」「工場段階」「加工段階」のどこなのか、現在は原因究明中とのことだ。

 カインズでは、珪藻土商品の販売を念のため中止しており、原因が究明され次第、相応の対策を行っていくとしている。

見分ける方法(出所:ニトリ公式Webサイト)

 12月22日、ニトリの珪藻土コースター7種類、珪藻土バスマット2種類の流通数(販売済み数)241万3591個に、アスベスト含有の可能性があることが判明した。また、29種類の珪藻土製品(流通数65万46個)を対象として、アスベスト含有の有無を調査中だった。

 ニトリHDは、同月26日に似鳥昭雄会長らが出席して謝罪会見を行った。16年12月4日〜20年12月16日に販売した8品目(色・サイズ別18)について、検査不合格であったことを表明。色・サイズ別では、コースター14製品、バスマット4製品が、アスベストを含んでいた。

 対象商品と類似商品の見分け方は、「ニトリネット」から確認できる。しかし、正直、かなり分かりにくい。同じ長方形・溝なし無地・白のバスマットでも、サイズによって合格品と不合格品が混在している。

見分ける方法(出所:ニトリ公式Webサイト)
見分ける方法(出所:ニトリ公式Webサイト)

 これらは、中国の委託工場で生産された商品である。ニトリは、品質検査のために約100人を投入する体制を整えていた。しかし、同じ商品のサイズ違いで、アスベストが混入した原料と混入していない原料が混在するとなれば、見破るのは難しいかもしれない。記者会見で似鳥氏も「全ての商品の品質チェックをしている。アスベストの検査は行われたが、その時はひっかからなかった。表面上は問題なかったが、中にアスベストが入っていたことが分かった」と釈明している。

 ニトリの武田政則社長は、「委託先では(内容物、原材料の)成分調査にはアスベストの検査は含まれておらず、特有のアスベスト用の検査をしないとアスベストの含有量が分からないという状態だった」と、検査に甘さがあったと認めた。

 なお、回収の対象には中国で販売された商品も含んでいる。

 当該委託工場は、品質向上を目的として、アスベスト騒動に関係なく変更されており、既にニトリの製品をつくっていない。ニトリでは定期的に工場の見直しを行っているが、もう取引のない工場を徹底的に調べるのは困難ではないだろうか。

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