ダイハツ工業は1月28日、「ハイゼット」など計10車種62万4105台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。自動変速機(AT)の制御に不具合があり、意図しない急減速が起きる恐れがあるという。
リコール対象車は、「ハイゼットトラック」「ハイゼット」「ハイゼットデッキバン」「アトレーワゴン」と、SUBARUにOEM供給した「サンバートラック」「サンバー」「サンバーオープンデッキ」「ディアス」、トヨタ自動車に供給した「ピクシストラック」「ピクシスバン」の計10車種。製造期間は2014年8月〜20年11月。
対象車では、AT制御コンピュータに不具合があった。まず、動力伝達装置において、バルブボデーが異常摩耗し、油圧漏れが発生するものがある。油圧漏れが発生した際、AT制御コンピュータのプログラムが不適切なため、故障検知を正しく行わないことがあり、油圧漏れを正しく検出できない。そのままの状態で使用を続けると、油圧漏れが大きくなり、最悪の場合、意図せずクラッチが係合し、一時的に急減速する恐れがある。
これまでに、この不具合による物損事故が1件発生。不具合は35件報告されている。
今後、対象車両に改善措置を行うが、バルブボデーの異常摩耗の検証には時間を要することから、全車両のAT制御コンピュータのプログラムを対策プログラムに書き換えるとともに、油圧漏れを点検する。油圧漏れを確認した場合に、バルブボデーを新品と交換する。バルブボデーの異常摩耗については、原因が特定でき次第、必要に応じて措置を講じるという。
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