美ら海水族館への来訪者、62.1%減 沖縄で人出の減少率が最も大きいのは?位置情報を分析

» 2021年02月15日 11時07分 公開
[沖縄タイムス+プラス]
沖縄タイムス

 沖縄セルラー電話(那覇市、湯淺英雄社長)は13日までに、スマートフォンの位置情報を基に、新型コロナウイルス感染拡大前後の県内の人出を分析した。2020年に主要16地点を訪れた人は、コロナ前の19年と比べて33.3%減少した。このうち県外からの来訪者が52.4%減と半減している。県内からは20.5%減となった。全国的な感染拡大で観光客が減少したのに加え、外出自粛の動きで県民の移動も鈍ったことがデータで裏付けられた。人出の減少は経済活動にも影響し、企業の休廃業の増加につながっている。

 分析した地点は那覇、宮古、新石垣の3空港と県庁前、国際通り、首里城公園、松山繁華街、サンエー那覇メインプレイス、サンエー浦添西海岸パルコシティ、イオンモール沖縄ライカム、美浜アメリカンビレッジ、おんなの駅なかゆくい市場、道の駅許田、美ら海水族館、宮古、石垣の市街地。

 このうち、20年の人出の減少率が最も大きいのは首里城公園で、19年比67.6%減。次いで美ら海水族館62.1%減、那覇空港48.6%減、国際通り45.8%減と続いた。いずれも観光客が多かった地点だ。

 セルラーは首里城公園の大幅減について、19年10月の火災による影響が大きいと分析。パルコシティは19年が6月の開業から半年分のデータだったため、プラスになったとみている。

 減少率が小さいのはイオンモール沖縄ライカムの18.7%減、サンエー那覇メインプレイスの19.9%減、県庁前の25.9%減の順。県民がよく訪れる場所は減少率が小さくなる傾向が出た。

 21年もコロナの「第3波」が影響し、各地で大幅な減少が続いている。土日のデータを見ると、直近の2月6、7日はコロナ前の20年1月と比べて52%減となった。内訳を分析すると、県外からの来訪者は89%減っており、10都府県の緊急事態宣言が影響しているとみられる。県内からの来訪者も35%減った。

 セルラーはauユーザーのスマートフォンの位置情報を基に、コロナ前後の人出を、県外と県内の来訪者別に分析した。(政経部・島袋晋作)

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