ニトリがこっそり始めたアパレルブランド「N+」 その後どうなった?新連載・磯部孝のアパレル最前線(1/3 ページ)

» 2021年02月17日 05時00分 公開
[磯部孝ITmedia]

 好調なニトリが、自社製品から発がん性の高いアスベスト(石綿)を検出して、計23製品355万個を対象に自主回収に踏み切ったのが昨年末。そんな悪印象を吹き飛ばすかのように「ペットボトルからカーペットを作っています」のテレビCMが流れている。

 1月の既存店売上高は、あたかも自主回収騒動が影響したかのようにマイナス3.4%と4カ月振りに前年同月を下回った。同社は、2021年は土日がそれぞれ1日少なく年末年始の休業店舗を増やした結果だと説明する。それまでの2ケタ増の勢いからすると影響は軽微でも無いのかもしれない。コロナ不況といわれる昨今、島忠の買収劇などマスコミに取り上げられる機会も増えた同社の異業種へのチャレンジともいえるアパレルブランド「N+(エヌプラス)」の現状について今回は検証してみたい。

ニトリのアパレルブランドN+はどうなの?(N+公式Webサイト)

 Nプラスはニトリオリジナルブランドとして19年3月に、ららぽーと富士見とイオンレイクタウンに出店(現在はいずれも閉店)。2月15日現在、首都圏を中心とした1都3県、プラス京都に14店舗を展開している。年齢を重ねながらも若々しさや感性を失わない「大人の女性」をターゲットに、食事や通勤着など、場面に合わせたカラーコーディネートを提案。日常の手入れが簡単なアイテムや、体形の変化にも対応できるサイズやパターンを取りそろえる。

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