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コロナ禍で残業時間が最も大きく減少した職種は? 職種別の残業時間ランキング(1/2 ページ)

» 2021年04月23日 17時33分 公開
[ITmedia]

 パーソルキャリアは、20〜59歳のビジネスパーソン1万5000人を対象に、2020年上半期の職種別残業時間の実態を調査した。その結果、4月の緊急事態宣言後、全職種の平均残業時間が約7.5時間減少したことが分かった。

phot 2020年4月の緊急事態宣言後、全職種の平均残業時間が約7.5時間減少した(以下リリースより)

 緊急事態宣言後の4〜6月の1カ月あたりの平均残業時間は20.6時間だった。宣言前の1〜3月の平均は28.1時間で、7.5時間短くなった。中でも「営業」系の職種の多くで残業時間が大幅に減少した。

 コロナ禍で残業時間が最も大きく減少したのは「基礎研究」(18.3時間減少)、次いで「コンサルタント」(17.4時間減少)、3位に「技術営業」(17.0時間減少)と続く。その他、残業時間が減った職種上位20の中に多くランクインしたのは営業系の職種だった。

phot コロナ禍で残業時間が減少した職種ランキング(赤枠が営業系)

 営業系の全16職種の残業時間は、1〜3月の期間と比べると月平均で8.9時間減少していて、全体平均の7.5時間よりも大きく減少していた。感染防止を目的に、取引先や見込顧客への訪問営業や対面営業が抑制されたことなどが、残業時間の大幅な減少につながったと考えられる。

 残業時間が少ない職種上位20の、4〜6月の平均残業時間は14.1時間で、1〜3月の20.7時間から6.6時間減った。コロナ禍で多くの職種の残業時間が減ったことが分かる。

 残業時間が少ない職種ランキング1位は「営業事務アシスタント」で9.2時間だった。2位は同じく事務・アシスタント系の「医療事務アシスタント」で10.7時間。他にも、5位に「一般事務アシスタント」(12.7時間)、6位に「経理・財務事務アシスタント」(13.2時間)など、上位20職種のうち半分の10職種を事務・アシスタント系が占めていた。この傾向は緊急事態宣言以前の1〜3月でも同様で、事務・アシスタント系の職種は安定して残業時間が少ないことが分かった。

 また6位に、「店舗・施設管理・店舗開発」(13.2時間)、11位に「旅行・宿泊・ホテル・冠婚葬祭関連職」(14.8時間)、13位に「販売・接客・売り場担当」(15.3時間)と、「販売・サービス」系の職種が上位にランクインした。緊急事態宣言下における飲食店などへの営業自粛要請の影響があったと考えられる。

phot 残業時間が少ない職種ランキング
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