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» 2021年05月19日 05時00分 公開

今、あらためて考える「福利厚生」 総務が押さえるべき3つのポイントとは?「総務」から会社を変える(1/3 ページ)

コロナ禍により、従来型の福利厚生の見直しが始まっている。総務としてはどう対応すべきなのだろうか。『月刊総務』編集長の豊田氏は、3つのポイントを押さえるべきだと主張する。

[豊田健一,ITmedia]

 コロナ禍が収まらない。三度目の緊急事態宣言が発出され、それでもなお、感染者の増加基調は止まらない。ワクチン接種の進捗(しんちょく)が先進国中最低水準のわが国においては、もう1年はコロナ禍との戦いが継続しそうだ。つまりは、リモートワークありきのハイブリッド・ワークスタイルが継続することを意味する。

 どのようにしたらハイブリッド・ワークでの生産性が向上できるか、総務部門での悩みも継続しそうだ。その中で、大きな課題となっているのが在宅の勤務環境整備だろう。家庭では、長時間快適に座れる椅子がない、通信環境が整っていない、そもそも仕事をするスペースがない――こうしたさまざまな課題が、各社員から噴出したようだ。

在宅でも快適な労働環境を整えることが多くの企業で課題となっている(出所:ゲッティイメージズ)

 在宅勤務を継続することで、企業側としては、通勤定期代やオフィスの水道光熱費が軽減された、ということもあり、それを原資にテレワーク手当を新設するところも多くなった。筆者が編集長を務める『月刊総務』で毎月行っている総務アンケートのうち、この4月に行った福利厚生についての調査結果でも、そうした傾向が表れている。今回はその結果をひもときながら、総務が考えるべき福利厚生の今後を考えてみよう。なお、調査は4月6〜13日の期間、『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者などを対象にWebで実施した。

テレワーク手当、その中身は?

 新型コロナ以降に新設した福利厚生について尋ねたところ、「テレワーク手当」が17.6%だった。そして意外にも、その他に新設された制度はほとんどなかった。テレワークを実施している企業に対し、テレワーク手当を実施しているか尋ねたところ、「はい」が32.8%、「いいえ」が67.2%と、テレワーク手当を実施している企業はまだ少数派ではあるものの、一定程度には増えてきている。

 さらに細かく、テレワーク手当の中身を見ていくと、次のような結果となった。

出所:月刊総務調査
  • 毎月一律の金額を支給している:57.9%
  • テレワーク開始時に一律の金額を支給した:31.6%
  • テレワーク開始時に必要備品を実費精算した:13.2%
  • 毎月光熱費や備品等を実費精算している:2.6%
  • その他:15.8%

 今後コロナ禍が終息した際、このテレワーク手当をどのようにするのか、という点も総務の現場では課題となりそうだ。「既得権」となった福利厚生を止めるには、かなりのハレーションが生じるからだ。また、ハイブリッド・ワークスタイルにおける在宅勤務と出社の割合を変化させた場合、テレワーク手当もどのような割合で減額変化させるのか、いまからシミュレーションしておくことが肝要だといえる。

コミュニケーションに関する福利厚生が廃止

 一方で、新型コロナ以降に休止・廃止した福利厚生について尋ねたところ、「懇親会」が15.5%、「レクリエーション」が4.7%と、社員間のコミュニケーションに関するものが1、2位を占めた。

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