フードデリバリーを手掛ける出前館は6月25日、2021年8月期第3四半期(9-5月期)決算を発表した。売上高は184億円(前年同期比171%増)、営業損失は129億円(前年から113億円の損失拡大)、経常損失は128億円(同109億円の損失拡大)、四半期純損失は147億円(同129億円の損失拡大)となった。売り上げは好調だったものの、積極的な事業展開と投資実行により増収減益となった。
主要KPI(重要業績評価指標)では、GMV(流通取引総額)・オーダー数、加盟店舗数、アクティブユーザー数全てにおいて、前年同期比で大幅に伸長した。GMVは428億円と前年比144%、オーダー数は1580万件となった(前年比147%)。また、アクティブユーザー数は652万人(前年比176%)と第2四半期と比べて70万人増加した。
また、配達機能を持たない店舗の配達を代行する「シェアリングデリバリー」のGMVは前年から約4倍増加した。エリア拡大を積極的に進めた結果、サービス提供対応地域は5月末時点で44都道府県まで広がり、世帯カバー率は49%。全国の約半分の世帯に対してサービスを提供できる体制が整った。
急拡大する需要に対してテレビCMをはじめとする配達員獲得施策を実施し、配達員数は前年同期比で約7倍に達した。サービス拡大に伴い加盟店の増加が加速、店舗数においても約6.6倍増加した。主要都市に営業拠点を置くことにより各加盟店の売り上げ拡大につながるコンサルティングの強化にも努めた結果、全体のGMVにおけるシェアリングデリバリーGMVが占める割合が大幅上昇し、半期前と比較し21ポイント上昇の42%となった。
今後は、ブランド価値・認知度の向上、新規ユーザーの獲得、さらなる配達地域と加盟店舗数の拡大、新システムの開発に注力していくとしている
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