UCC、レギュラーコーヒーを値上げ 家庭用は20%の上昇見込み9月から

» 2021年07月08日 16時35分 公開
[ITmedia]

 UCC上島珈琲は7月9日、家庭用レギュラーコーヒー製品の価格を値上げすると発表した。9月1日からメーカー出荷価格を改定する。同社は、小売店の実質店頭価格は20%程度上昇するものと見込んでいる。

 また、業務用レギュラーコーヒーも9月から順次、納入価格の改定を行う。あわせて直営のひき売りコーヒー店も、レギュラーコーヒー主要アイテムの販売価格を改定するとしている。

コーヒー UCC上島珈琲公式Webサイト

 コーヒー生豆国際相場は、2021年2月から上昇基調に転じ、5月28日には4年半ぶりに1ポンドあたり160セントを超えるまでに急騰。同社はその要因として、コーヒー消費量が世界的に拡大する一方、生産国で需要増に対応できる増産体制が整わないことを挙げる。

 また、21〜22年度は世界最大の生産国ブラジルが裏作にあたり、20年11月から続く降雨不足の影響も相まって、豊作だった前年度から大幅な減産が予測されている。さらにコロナ禍による海上輸送網の混乱で海上輸送料金も大幅に上昇。円安傾向もコーヒーの調達価格に多大な影響をもたらしているという。

コーヒー レギュラーコーヒー製品の一部(出所:公式Webサイト)

 同社によると、21年のコーヒー生豆の調達価格(円換算)は、20年4月に比べ150%以上に上昇。また、資材やエネルギー原料、物流費の高騰といったコストアップ要因も加わり、レギュラーコーヒー製品のコストは大幅に上昇している。

 同社は、企業努力の範囲を超える水準にまで至ったとし、レギュラーコーヒー製品の価格改定に踏み切ったと説明する。

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