東武鉄道は7月12日、通勤・通学PASMO定期券を持つ乗客を対象に、定期区間外利用時の運賃相当額をグループ共通ポイント「TOBU POINT(トブポ)」で還元する「定期区間外おでかけ社会実証」を実施すると発表した。テレワークやWeb講義が拡大し、鉄道事業を取り巻く環境が変化する中、定期券保有の新たな付加価値の創造を目指す。
期間は7月22日〜8月31日。「トブポアプリ」でPASMO定期券を登録し、その定期券で定期区間外を利用した場合、東武線の乗車運賃相当額をポイントで還元する(上限3000ポイント)。
東武線区間を含むPASMO定期券を所有し、「トブポアプリ」にPASMO定期券を登録していること、キャンペーンにエントリーを済ませていることが参加の条件となる。エントリー期間は7月20日〜8月9日で、還元時期は10月末を予定している。
例えば、新越谷〜押上の通勤定期券を持っている場合、東武スカイツリーラインで新越谷駅を出発し、東武動物公園駅まで乗車すると、314ポイントを還元する。新越谷駅から北千住駅までの利用では定期券内のためポイント還元は行われない。
同社は社会実証を通じ、定期券を利用する乗客に区間外の鉄道利用を促進し、東武沿線エリアへの誘客を図る狙い。また、継続的な鉄道利用を目指し定期券保有の付加価値創造施策を検討するとしている。
テレワークなどの普及により、通勤や通学で定期券を所有する人が減少する中、鉄道各社では保有を促す取り組みを進めている。JR東日本は、通勤定期券を持つ乗客を対象に、飲食やシェアオフィス利用のサブスクリプションチケット「JRE パスポート」のトライアル販売を開始。東急電鉄も定期券保有者を対象とした月額制のサブスクサービス「TuyTuy(ツイツイ)」の実証実験を行っている。
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