2020年〜21年にかけて、新型コロナウイルス関連の市場が大きく伸びた。「マスク」市場もその一つだ。調査会社の富士経済(東京都中央区)が20年11月に発表した調査によると、20年の家庭用マスクの市場規模は5020億円の見込み(販売金額ベース)だという。19年が415億円だったため、約12倍だ。
需要の急増に伴い、マスクメーカー以外の異業種からも参入が相次いだ。アパレル大手のユニクロやスポーツメーカーなど、商機を見いだした企業が独自の強みを生かしたマスク販売に乗り出した。シャープの「クリスタルマスク」もその一つだ。
同社の公式Twitterが「ごめん、売り切れたみたい」と投稿したのは、クリスタルマスク発売からわずか5時間後だった。各社の生産体制強化に伴い、マスクが品薄になる可能性は低そうだが、なぜこんなにも売れたのだろうか?
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