リテール大革命

キャッシュレス決済が顧客体験向上を生み出す──CRISP宮野代表に聞くサラダ専門店(2/11 ページ)

» 2021年09月24日 07時00分 公開

サラダには「健康」だけでなく、おいしく食べられるポテンシャルがあった

 もともとサラダは「喜んで食べるというより仕方なく食べる、健康が気になるから食べなきゃといった、ポジティブではない気持ちで食べられがちなものだと思っていました」と宮野氏は語る。

 「米国に8年ほど住んでいましたが、向こうではサラダ専門店やデリカテッセンでお総菜やサラダを選んで食べるのが当たり前でした。しかし日本でサラダというと、200円ぐらいの小さなサラダをコンビニで買うというイメージです。

 そこで、給料日だから何を食べてもいいという時、焼き肉やお寿司ではなく『CRISPのサラダを食べたい』と思ってもらえるようなサラダのブランドを作りたいと考えたのです。

 サラダは決して、ダイエットをしている人やファッションモデル、アスリートなどが食べる特別なメニューではなく、あまり頑張らず、ちょっとだけ体に気を遣った生活を普通の人もできるお店。そんな位置付けです」(宮野氏)

 14年に東京・麻布十番に1号店をオープン。「自分が行きたい店を作ろうというのが1号店のコンセプトでした」と宮野氏は語る。

 「100人いたら100人の人が『まあ、いいんじゃない』というお店ではなく、そのうちの5人が本当に熱狂的なファンになるようなお店を目指しています。残りの95人は『こんな店、行かない方がいい』とか『高い』とか『使いづらい』と、文句を言われるぐらいがちょうどいいと思っています。もともと、そのくらい尖った店を作りたいと思っていました」(宮野氏)

CRISP SALAD WORKS麻布十番店
注文したサラダをカップごと計量してみると500グラムを優に超えていた。厚生労働省の「健康日本21」で定められた、成人が1日に摂取したい野菜の目標量350グラムを1食で採れるのがCRISP SALAD WORKSのサラダの大きな魅力だ

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