前編(ビジネスホテルの“無料朝食”、気になる原価は一体いくら? 激化する“朝食合戦”から見るホテルの今)では、ホテル(特に宿泊特化タイプ)の朝食について総論的に考察しつつ、宿泊特化タイプホテルの一般的な朝食の原価について触れた。一口にホテル朝食といってもエリアの特性はかなり強い。前回の連載で述べたような地産食材というくくりでみれば、北海道=海鮮というイメージがあり、シティーホテルばかりでなくリゾートホテルやビジネスホテルでも海鮮朝食が花盛り。
その内容たるや「こんなに出してやっていけるのだろうか?」とこちらが心配になるほどだ。そんな海鮮朝食合戦、北海道全域というわけではなく、ホテルの競合がみられる大都市札幌や人気観光都市にして港町である函館などは顕著である。
ところで、先頃楽天トラベルで「食事のクチコミ評価が高い宿ランキング」が発表された(2021/10/18)。このようなランキングには、大抵常連ホテルが名を連ねる印象だが、これまで知名度はそれほどでもなかった新たな顔ぶれがずらりと並んでおり、情報のアップデートという点においても大変興味深い。ザッとランキングをさらっておく。
| 【全国】クチコミ高評価!食事評価が高い宿ランキング | |
|---|---|
| 1位 | 「ブランシェット南紀白浜」(和歌山) |
| 2位 | 「ホテルオーレ イン」(静岡) |
| 3位 | 「皆生温泉 皆生菊乃家」(鳥取) |
| 4位 | 「下呂温泉 川上屋花水亭」(岐阜) |
| 5位 | 「ベッセルイン札幌中島公園」(北海道) |
| 6位 | 「嬉野温泉 萬象閣 敷島」(佐賀) |
| 7位 | 「センチュリーマリーナ函館」(北海道) |
| 8位 | 「洞窟風呂の宿 百楽荘」(石川) |
| 9位 | 「城崎温泉 泉翠(せんすい)」(兵庫) |
| 10位 | 「アルモントホテル仙台」(宮城) |
| 集計日:2021年9月1日、宿泊期間:20年9月1日〜21年8月31日(楽天トラベル調べ) | |
トップ10に北海道のホテルが2施設ランクインしている。今回は、この2施設に加えて北海道の特徴的なホテル朝食の取材に出向いた。
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