「働く時間」の現実と理想にギャップがあると感じる人は、全体の66.7%だった。その内容は年代差が大きく、30〜40代では「現実<理想(仕事に充てている時間が理想より少ない)」の割合が他年代より高く(30代:70.0%、40代:48.1%)、50代では「現実>理想(理想よりも多くの時間を仕事に充てている)」が39.0%と他年代に比べ高かった。
なお、「現実=理想(ギャップがない)」の割合が高かったのは60代で48.8%だった。(30代、70代はサンプル数が少ないため参考値)
内閣府「男女共同参画白書 令和3年版」によると、2020年の15〜64歳女性の就業率は70.6%と、00年の56.7%から13.9ポイント上昇している。また社会の高齢化に伴い、65〜69歳女性の就業率も上昇傾向にある。女性が働くことが当たり前になった一方で、家事・育児・介護など、家庭と「働くこと」の両立に悩む女性も少なくない。
調査を行ったハルメク 生きかた上手研究所の梅津順江所長は、「日本の女性は、家庭や地域など閉ざされた社会のウエイトが高いと考えられる。そのため、女性は限られた社会だけでなく『別のコミュニティーにも属したい』『刺激が欲しい』という欲求があると読める」と指摘。
キャリア・マムの堤香苗代表取締役は、「今の60代以上は専業主婦が一般的な女性の生き方だった最後の世代といえる。世代の時代背景も30〜40代と比較して『働いている理由』の切迫感が少ない要因の1つかもしれない。今の30代以下は『共働きで、子育ても夫婦で行う』というライフスタイルを当たり前だと思っており、10年後に同じ調査をしたら結果は大きく変化するのではないか」と分析する。
調査は9月24〜28日にインターネット上で実施した。
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