小田急の「特急ロマンスカーVSE」、2023年秋に引退へ 車両の経年劣化で：定期運行は22年3月に終了

[ITmedia]

　小田急電鉄は12月17日、特急車両「ロマンスカーVSE（50000形）」が2023年秋に引退すると発表した。車両の経年劣化や、主要設備の更新が困難になったため。車両の引退に先立ち、22年3月11日で通常ダイヤでの定期運行を終了する。

特急車両「ロマンスカーVSE（50000形）」（出典：同社公式Webサイト）

　同社は、箱根観光専用の車両として05年3月、同車両を導入。車両名の「VSE」は「Vault Super Express」の略語で、Vault（ヴォールト）は英語で「ドーム型の天井、天空、空間」を意味する。シルキーホワイトの外観とともに、高さ2.5メートルの天井など広々した室内や展望席、大型窓からのダイナミックな風景などが特徴の車両で、同年にはグッドデザイン賞を受賞した。同社によると、約17年間で延べ600万キロを走行し、約2000万人が同車両を利用したという。

大型窓からの風景（左）や広々とした車両内が特徴の車両（出典：同社公式Webサイト）

　定期運行の終了後は23年秋の引退まで、イベント開催時などの臨時ダイヤで運行する方針。

1万枚限定で記念乗車券を販売

　定期運行終了に合わせて、同社は22年1月29日から1万枚限定の記念乗車券を、新宿、小田原、町田、藤沢の4駅で販売する。価格は2000円。購入にはWebでの事前予約が必要で、1月中旬から予約の受け付けを始める予定。

記念乗車券の詳細

記念乗車券のイメージ