CDが苦戦しているのに、なぜ曲を取り込む「ラクレコ」は売れているのか週末に「へえ」な話(4/4 ページ)

» 2021年12月18日 08時12分 公開
[土肥義則ITmedia]
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機能を絞り込み、ターゲットも絞り込み

 こうして想定以上の結果を出したわけだが、疑問を感じている読者もいるかもしれない。冒頭で紹介したように、CD市場が縮小しているので、「商品の寿命は短いのでは?」と。

 「この10年で市場は40%縮小した」という事実はあるが、CDの売り上げは1269億円もある。数量でいえば、1億400万枚ほど売れている。この数字をどのように受け止めるかによって商品開発の「考え方」が違ってくる。「もうかりそうもないよね」と受け止めるか、「まだこんなに売れている。チャンスがあるのでは」と考えるか。

パッケージデザインは製品ではなく、使っているイメージを訴求したものに

 ラクレコと同じような機能を搭載したアイテムは、他社からも登場している。また、以前からあるポータブルCDプレーヤーも、いくつかの会社が販売している。通勤や通学時に音楽を聴きたいときや、語学学習用のCDを聴くときに使っている人が多いようで、この市場もまだまだ「お宝」が眠っているようである。

 ラクレコの場合でいえば、機能を絞り込み、ターゲットも絞り込んだ。この2つをギュっと絞り込んだことで、「あ、コレいいかも!」需要を掘り起こしたようだ。

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