Zホールディングス(ZHD)のグループ企業であるヤフー、アスクル、出前館は1月26日、食料品や日用品のクイックコマース(即配サービス)「Yahoo!マート by ASKUL」を本格展開すると発表した。食料品や日用品などの「今すぐ欲しい」というニーズに対応するサービスとして展開。2022年度中に店舗を順次拡大し、数十店舗規模の出店を目指すとしている。
Yahoo!マートは、ユーザーが出前館のサービス上で、アスクルが販売する食料品や日用品を中心とした約1500種の商品の中から選択し注文・決済すると、最短15分で商品を受け取ることができるサービス。注文を受けた後、出前館の配達員が都内の専用倉庫(店舗)で該当商品を受け取り、指定された配達先に自転車やバイクで商品を届ける。
ZHDグループでは、21年7月末から食料品や日用品を即時配達する「PayPayダイレクト by ASKUL」の実証実験を開始し、現在までに都内8店舗を開設。実証実験では、21年10〜12月の2カ月で月間注文数が10倍に増加し、出前館における12月の店舗別売上ランキングの1位も獲得しているという。
フードデリバリーの注文が少ないアイドルタイムに日用品・食料品の配達を行うことで、配達員であるギグワーカーが終日安定して業務を行えることから、ギグワーカーの労働環境の安定化にも寄与するとしている。
また店舗は、新型コロナウイルス感染症の影響などで増加している都心の空きオフィスなどを活用する。
共働き世帯や高齢者の増加、コロナ禍による在宅時間の増加などが後押しし、インターネット通販やデリバリーへの需要は継続していくと想定される。同グループは「ヤフーのブランド力、アスクルの商品調達力、出前館のユーザー基盤と配達品質を生かしたグループシナジーを通じて、ユーザーの『欲しいものが欲しい時に手に入る』世界の実現を目指す」としている。
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